Bluetoothスピーカーといえば、家電量販店やアマゾンを見ているといろんな機種が並んでいる。
BOSE、ANKER、JBLなど有名な音響メーカーが出しているスピーカーの音質はやはり圧倒的に良い。
昔の僕なら間違いなく、コスパ1択でANKERだったんだろうが、迷った挙げ句にお値段3万円超えのBALMUDA The Speakerに落ち着いた。
5千円のANKERのSoundCoreではなく、どうしてBALMUDA The Speakerに決めたのかレビューしていく。
BALMUDA The Speakerのスペックと競合比較
ざっと公式の重要な情報をおさらいしておく。
- 価格
- 重量 1.0kg
- バッテリー充電時間 約2.5時間
- 連続使用時間 約7時間
- アンプ出力 8W
- 外部入力 ステレオΦ3.5mm
- 充電端子 USB-C
正直、スペックだけを並べるとかなりコスパが悪いと言える。参考までに、ライバル製品のスペックは下記の通り。
機種 | ANKER/Soundcore3 | JBL/Flip5 | BOSE/SOUNDLINK MINI Ⅱ |
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価格 | 5,990円 | 8,982円 | 24,200円 |
重量 | 0.5kg | 0.54kg | 0.68kg |
バッテリー充電時間 | 4時間(非公式) | 2.5時間 | 4時間(非公式) |
防水規格 | IPX7 | IPX7 | – |
連続使用時間 | 24時間 | 12時間 | 12時間 |
アンプ出力 | 16W | 20W | 非公開 |
外部入力 | – | – | ステレオΦ3.5mm |
充電端子 | USB-C | USB-C | USB-C |
たとえば、BALMUDA The Speakerは重量にしても外に持っていけるサイズではないし、バッテリー持続時間にしてもアウトドアで楽しむには7時間は短すぎる。
アンプ出力についても、BALMUDA The Speakerはライバル機種に比べると出力が小さいのが一目瞭然。
さて、ここまで書いたようにBALMUDA The Speakerについては、スピーカーそのに対するコスパは全然良くない。
モノラルで、より良い音質を追求するスピーカーとは正反対に位置していると言っても過言ではない。
では、なぜこの機種を購入したのか、購入前に選んだポイントを紹介していく。
音量は10段階切り替え可能
音量は全部で10段階で切り替えられる。操作面にオレンジランプの強弱が5箇所ついているため、視覚的に何段階かすぐに把握できるようになっている。

とはいっても、PCやiPhoneなどの本体側で操作することが多いため、基本的には音量はそこまでいじることはない。
僕の場合は本体側で音量を大きめにしているため、音量はしたから2〜4段で使うことが多い。
ライトの切り替えは3段階
BALMUDA The Speakerの明るさは全部で3段階ある。
- Beat…激しい点滅
- Ambient…ゆるい点滅
- Candle…ろうそくのようなゆらめき
とはいっても、僕からするとBeatとAmbientの違いはそこまであるかなと思えるくらい微妙な違いだ。
再生中でも、音楽は一瞬途切れるが、フェードイン(だんだん音量が大きくなっていく)しながら再生に戻る。また、ボタン一つで明滅の度合いを変更することができる。

正直、BeatとCandleの2つのモードで十分ではないか。
ただ、これは普段音量をかなり絞って使っているからで、大音量で音楽を聞きたい人には僕とは違った感想を持つだろう。
というのも、ライトの明滅度合いは、再生してるパソコンやスマホのボリュームによって変化するからだ。

たとえば、iPhoneをBluetoothで接続したとき、本体のボリュームが小さいとBALMUDA The Speakerの音量をどれだけ上げても明滅度合いは変化しない。
一方、BALMUDA The Speakerの本体のボリュームが最小限でも、iPhone側でボリューム調整すれば、明滅の変化が大きくなる。
BALMUDA The Speakerは「家具」として最高

この商品、「Speaker」という名前がついてはいるが、僕はむしろ照明のおまけにスピーカーが付いているものだと考えている。
今まで音楽といえば原音に近い、分離がしっかりしているスピーカーやイヤホンを買い続けてきた。
だが、正直音質を追及しながら聞く音楽は集中して聞くため疲れるのだ。
ただ、レストランやカフェを想像してほしい。そこで、音質を重視したスピーカーは選ばれているだろうか?
お店によってはBOSEなどの良いスピーカーを使っている場所もあるが、だからといって感動するほど良い音質なわけではない。
そんなことを考えているうちにふと気がついた。
神経をすり減らしながら聞く音楽より、気軽に聞ける音楽のほうが良い。
この事に気がついて、音質よりも「雰囲気」を重視するスピーカーを求めBALUMUDA The Speakerにたどり着いたのである。
BALMUDA The Speakerの音質はどうなの?
スピーカーの音質は、どちらかといえば低音が気持ち強めに感じる。
とはいっても、BOSEのように強力な低音を出すわけでもないし、安いスピーカーのようにシャカシャカ音がするわけでもない。
中高音については、特筆するほど良いわけではない。これは悪い意味ではなく、聞き疲れしないという意味で良いポイントだ。
臨場感や音の奥行きはそこまで感じられない。
聞き流して聞く分には非常に心地よいと感じた。音量を小さめにして流しておくと、カフェのBGMのような感覚で聞くことができる。
僕はアコースティックギターを使って音楽を聞くことが多いが、カフェのような空間に溶け込んだ音楽を再現しているので凄い。
BALMUDA The Speakerを選ぶべきではない人
BALMUDA The Speakerは持つ人をかなり選ぶスピーカーだ。
というのも、重量やサイズを考えても屋外で使うにはあまりにも利便性が低いからです。
キャンプ場で使いたい人はやめておこう
BALMUDA The Speakerの重量は1kgとBluetoothスピーカーの中では驚異的な重量だ。
そもそも、Bluetoothとバッテリーをスピーカーに使うメリットは、簡単に持ち運べるようにすることだが、重量でこのメリットを打ち砕いている。
また、屋外で運搬する場合はケースに入れない限りガラス部分や天板に傷をつける恐れがある。
きれいに塗装されている、見た目重視の製品であることから頻繁に持ち運ぶ場所での利用はあまりオススメしない。
音質重視の人は後悔する
残念ながら音質についてはモノラルな使用感がある。
遠くから聞こえてくるくらいの心地よさが丁度いい人にとっては、左右の楽器の配置やボーカルの位置などどうでもいいので気にならない。
ただ、SHUREなどのような高級イヤホン、B&WやJBLといった高級スピーカーを使ってきた人は間違いなく、スピーカーとして購入すると後悔するだろう。
BALMUDA The Speakerで就寝前の読書はできるか?
BALMUDA The Speakerはスピーカーというより、照明器具として使っている。
であれば、読書灯としても使えるのではないかと考える人も多いと想う。結論から言うと、読書灯として使うには明るさが足りない。
Kindleのようなちょっと明るい画面であればこれだけでも十分イケるが、紙の読書となると人によっては文字が読みづらいだろう。
少なくとも、僕はかなり目を細めないと文字が読めないので、近視の人が読書をするには明るさは不十分だ。
まとめ

使う人をかなり選ぶスピーカーだが、インテリアをメインでスピーカーをおまけくらいで考えられる人にはとてもオススメだ。
BALMUDAの製品はごちゃごちゃした部屋には似合わない。何もない空間にぽつんと置かれているのが似合うものが多いが、これもその製品の一つである。
部屋のグレードをアップしたい人はぜひ検討して欲しい。